不動産のお話66(斜線制限:北側斜線②緩和ルール其の一)

斜線制限は、高さを規制するためのルールです。ある点から斜めに線を引き、その範囲に建物が収まるように設計します。
斜線制限は、「道路斜線」「隣地斜線」「北側斜線」の三種類です。
道路斜線は、基本的にどこでも適用。
隣地斜線は、低層・田園以外適用。
北側斜線は、低層・田園・中高層エリアのみ適用。
今回は、斜線制限のうち「北側斜線制限」の斜線制限の緩和ルールについてお話しできたらと思います。


北側斜線の緩和


北側斜線制限には、主に下の四つがあります。ひとつづつ見ていきましょう。

「道路緩和」

・「水面緩和」

・「高低差緩和」

・「天空率」


道路緩和


前回も少しお話ししましたが、北側に道路がある敷地では、道路の向こう側の境界に、北側斜線を移す事になります。

北側斜線制限は北隣の敷地に対する配慮なので、北隣の敷地境界が基点となりますが、北隣の敷地との間に道路がある場合は、北隣の敷地の道路境界が北側斜線の基点となります。

この様な場合、一緒に道路斜線もかかってきますが、北側斜線と道路斜線の内、どちらか厳しい方が適用される事になります。

※大概、道路斜線の方が北側斜線より厳しくなるので、北側が道路の場合は道路斜線が適用される事になるでしょう。


水面緩和


水面緩和とは、敷地が水面(河川等)、線路敷きなどに接する場合、それらの幅の1/2だけ外側に隣地境界線があるものとみなす緩和措置のことです。

ここで、気を付けて欲しいのは、北側斜線制限の「水面緩和」には、今までご紹介してきた、道路斜線制限や隣地斜線制限の「水面緩和」のような

「公園や広場」は含まない!!!

ということです。

図のようにスタート地点が、水面側に緩和されるので、より高く建てられることになります。

次回も引き続き、北側斜線の緩和についてお話しできたらと思います。

 

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