今日の本229(宝を探す女)

おはようございます。いい天気でお散歩日和ですね。こういう日は家にこもらず、少し外に出て、気持ちのいい空気を吸ってみましょう。気持ちが少し楽になるかもしれませんよ。
今日の本は、逢坂剛さん、宝を探す女、です。MOZUシリーズがドラマ化されている作家さんです。岡坂神策シリーズの短編集になります。
#kokkoさんの今日の本 #逢坂剛 #宝を探す女

【刑事でも探偵でもない不思議な男】
自分は、「現代調査研究所」という看板をあげている、岡坂神策。仕事は、いわゆる探偵調査ではなく、著述業が本業である。著述業って何?と思われるかもしれないが、読んで字のごとく、著作家・文筆家と同じく、文を書くことによって収入を得る職業である。だが、たまに、親しい人物から頼まれて、人を探したりすることもあったりするのだ。まぁ、なんでも屋、とも言う。
そのたまにあるかないか、いや、本業よりもけっこうあるほうの仕事についての話をしよう。

警察は、犯罪の匂いでもしない限り、失踪人の捜索には極めて消極的である。日常の事件で忙しい、と言われれば、そこまでだが、身元不明死体が出たときに、捜索願と照合してみる程度で、積極的に調べることはめったいないのが現状だ。そこで自分に人探しの仕事が回ってきた、という次第である。

娘婿が失踪した。
ずっと探していて、似ているという人物を最近見つけたらしく、追跡調査を頼まれた。
探し当てて、実際会ってみると写真とそっくりだったが、本人は否定している。どこからどう見ても同じ顔だが、本人が否定するのだから違うのだろう。戸籍謄本をとてもいいとまで言うのだから別人だ。世界には自分のそっくりさんが3人はいるというのは有名な話だ。
依頼人にはそう伝えたが、納得してくれなかった。

実際に会ってみてやはり本人だとなったのだが・・・
結婚相手である娘は見てすぐ別人だと言い放った。
娘が部屋に引き上げていなくなってしまうと、今度はそっくりさんの別人、であったはずの人物が実は自分は本物だと告白する。
はてさて。
これは、一体どういうことなのか。
調べていくうちに、近所で起こった殺人事件との関連が見えてきた。
この家族が隠したい本当の真実とは???

【なんでも屋のお仕事】
東京御茶ノ水に埋まっているという幕末埋蔵金探し。
失踪した男の近所で発生した殺人事件の謎。
女子中学生が転落死した事件の謎。
人気女優から依頼された、恋人の尾行調査の結末。
「カティンの森事件」に埋もれた闇。

ハードボイルドの巨匠が描く五つの物語。あなた好みのお話はどれですか?

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