不動産のお話80(抵当権とは:抵当権と根抵当権の違い④)

この前まで、全部事項証明書についてお話ししました。その中で、乙区に記載される、所有権以外の権利、抵当権・根抵当権・地上権・地役権・賃借権がでてきます。それぞれなんぞや?と思われるかとも多いと思います。ひとつひとつ、簡単にお話しできればと思います。

今回は、前回に引き続き、抵当権・根抵当権、これって何?似てるけどどう違うの?

というお話ができたらと思っています。よろしくお願いいたします。


根抵当権がついた物件を売却したい場合


抹消登記しなければ、売却できない!!!!

限度額の範囲で何度でも借入が可能な根抵当権は、債務が完済されただけでは消滅となりません!!!

根抵当権付きの不動産を売却する場合は、先に根抵当権の抹消登記を済ませる必要があります

※根抵当権が残っているかどうかは、法務局で該当する不動産の登記簿謄本を取り寄せれば確認できます。ですので、売却前にはチェックしておきましょう。

抹消するためには抵当権者との協議が必要!!!

≪手続きの流れ≫

①残債・査定価格を確認

不動産を売ったら、その売却金額で残りの債務を返せるかの確認のため、不動産の残債と査定価格を調べます

※抹消手続きをスムーズに済ませるには、ここで売却金額が残債務を上回っていることが重要

※根抵当権の設定不動産を売却することは、融資を受けてくれる約束をしてくれている顧客を失うことになるので、銀行などの金融機関の合意が必要です。すんなり応じてくれないこともあるかもしれませんが、根抵当権の抹消をしたい旨を告げ、根気よく交渉しましょう。

②交渉後、元本が確定

根抵当権は何度でも借りれる性質から、返済額が確定しません。金融機関との交渉を進め、「元本確定」を行います「元本確定」を行えば、何度でも借りられなくなるので、手続き後は普通の抵当権のような性質になります←確定根抵当権。元本確定をしたら残債を返済し終わることで、確定根抵当権の抹消が可能になります。

③法務局で抹消登記を行う

抹消登記の書類がそろえば、法務局で手続きを行います。自分でも可能ですが、大変な場合は司法書士への依頼も可能です。

根抵当権の抹消に銀行などの金融機関が合意した場合には、根抵当権の抹消に必要な書類が送られてきます

次回も引き続き、抵当権と根抵当権の違いのお話をできたらと思います。

 

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