不動産のお話52(様々な床面積②:建築面積)

今回は、様々な床面積についてお話しできたらと思います。床面積といっても、延べ床面積・建築面積・土地面積・施工面積など、いろいろな床面積の種類があります。

今回は建築面積についてお話しできたらと思います。


建築面積とは


建物を真上から見たときの面積が建築面積

建築面積とは、建物の壁や柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積を指します。水平投影面積とは、建物の真上に太陽が来たときの建物の下にできる影の面積のこと。つまり、建物を真上から見たときの面積が建築面積となります。一般的な住宅の場合、1階より2階の面積の方が狭いことが多いので、1階の面積が建築面積に該当しますが、2階の方が1階よりも面積が大きい場合は、2階の面積が建築面積に該当します。
※面積の単位:m2(平方メートル)

建築面積は、建ぺい率(建築面積が敷地面積に占める割合)を計算するときに使われます


バルコニーやひさしは含まれる?


1m以下の場合は含まれない

壁や柱で囲まれた部分が建築面積に該当するということは、壁や柱よりも外側に突き出している、バルコニーやひさしなどの部分は建築面積に含まれるのか気になりますが、突き出ている部分が1m以下の場合は建築面積に含まれません。ただし、1m以上突き出している場合は、突き出している部分の先から1m後退したところまでが建築面積に含まれます。バルコニーやひさしのほかにも、ピロティやポーチ、外廊下、外階段なども同様です。

1m以上の場合、先端から1m後退したところまでが含まれる

≪両側に壁や柱があると建築面積に含まれる≫

バルコニーやひさしが1m以下であっても、柱や、両サイドに壁がある場合は、柱や壁に囲まれた内側の部分が建築面積に含まれます


中庭や車庫は含まれる?


建築基準法によると、屋根と柱、もしくは壁がある構造のものは建築物とされているため、屋根がついていれば建築面積に該当する建物となります。例えば、建物の内側に位置する中庭(パティオ)・坪庭などは、屋根がなければ建築面積には含まれません。

屋根がない中庭は建築面積に含まれない

駐車場については、ガレージ(車庫)はもちろん、柱と屋根のみの構造の駐車場(カーポート)でも、屋根と柱があるので、建築面積に含まれるということになります。屋根のない青空駐車場であれば、建築物ではないので、建築面積には含まれません。

屋根があれば駐車場も建築面積に含まれる


まとめ


上記をまとめるとこんな感じのイメージになります。

建築面積は建ぺい率算定に関係してきます。用途地域によって建ぺい率も変わってくるので、どの面積が建築面積に含まれるのか、事前に確認しておきましょう。そうすれば、建築プランもたてやすくなりますよ。

次回は、延べ床面積にも関係する他の床面積を紹介できればと思います。

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