不動産のお話24(太陽光発電が無料で設置できる!?)

一般的には100万円を超えるほど高額な太陽光発電。
実は、太陽光発電が無料で設置できる「屋根貸し」や「リース」というものが存在します。いったいどのようなサービスなのでしょうか。無料設置と太陽光発電を自分で設置した場合の違い、メリット・デメリットを把握しておくといいでしょう。さらに、設置費用や条件を比べて、どちらがお得なのかを検討しましょう。


屋根貸しで太陽光発電を無料設置する


太陽光発電の無料設置には「屋根貸し」というシステムがあります。屋根貸しとは、自分が所有する建物の屋根を太陽光発電の設置業者に貸し出すことです。初期費用は業者が負担するため、負担0円で太陽光発電を設置することができます。

太陽光発電から得られる電気を売電した収入は業者のものになり、売電収入のなかから貸主に対し定期的に利用料が支払われます。屋根貸しをした人には、太陽光発電で発電した電気に対する所有権がないということです。

つまり、初期費用0円で管理費用がかからず、売電収入は入りませんが屋根の使用料が得られるということです。


メリット


  1. 太陽光発電の初期費用がかからない
  2. メンテナンス、修理費用がかからない
  3. 定期収入が入る

 


デメリット


  1. 長期間にわたる契約を結ぶ必要がある
  2. 太陽光発電で自家消費できるかは契約次第
  3. 電気代の節約効果は契約次第(太陽光発電の電気を使ったら、電気料金が発生する可能性も)
  4. 屋根の利用料は少ない(屋根の利用料も契約により異なりますが、支払われる利用料は年間100円/平方メートル程度と、建物の所有者が得られる収入は少ない)
  5. 契約満了後に自分の所有にはならないのが一般的(契約終了後に太陽光パネルを撤去する場合、屋根の材質によっては穴埋め工事が必要になることも)

ソーラーPPAで太陽光発電を無料設置する


ソーラーPPAとは、「電力購入契約」という意味。ソーラーPPAは「屋根貸し」に近い仕組みで、業者が銀行や投資家から調達した資金で、太陽光発電を顧客の敷地や屋根に設置します。契約で定める期間や条件を満たすと、設置されていた太陽光発電システムは建物の所有者に無償譲渡される仕組み。

建物の所有者に設置費用の負担はありませんが、一定の契約期間中は売電収入は業者のもの。加えて、家庭で使った太陽光発電の電力分について、定められた電気料金を支払うため自家消費による節約効果は設置後しばらくは期待できません。

日本では認知度の低い手法ですが、アメリカではポピュラーな設置方法です。同国において、住宅用太陽光発電設備の普及に貢献したとも言われています。


メリット


  1. 将来的に0円で太陽光発電を入手できる(一定の契約期間、または買電が一定の金額に達すると契約が終了)
  2. 契約期間中はメンテナンスの負担も0円
  3. 契約期間中も停電のときは自家発電に使える

デメリット


  1. 契約内容によっては満了に10年以上かかる可能性がある(買電のペースによっては10年以上利益を得られない可能性がある)
  2. 10年間のFIT期間のほとんどが業者のものになる
  3. 契約内容によっては期間中の電気料金が割高になる(電気代を業者が定めることから割高になる可能性がある)

太陽光発電リース契約


太陽光発電のリース契約は、「屋根貸し」や「ソーラーPPA」といった、初期費用0円太陽光とは何が違うのでしょうか。リース契約と初期費用0円太陽光の大きな違いは、初期費用がかからないだけでなく、導入後もメンテナンスなどの費用が必要ない点にあります。

もうひとつの分かりやすい違いは、毎月の「リース料金」が発生することです。10年の契約期間満了になれば、リース料金を支払う必要はありません。また、屋根貸しやソーラーPPAでは、基本的に発電した電気は業者のものとなりますが、リース契約の場合は、自分で使用するのか、売電するのかは自由です。


メリット


  1. 太陽光発電の初期費用がかからない
  2. 住宅ローンの審査に影響しない(自分で購入する場合はソーラーローンなどを利用するのが一般的ですが、ソーラーローンは住宅ローンを組むときに影響を受けます、リースは影響を受けません)
  3. 発電した電気を自家消費可能
  4. 売電することも可能
  5. メンテナンス、修理費用がかからない
  6. 契約満了後に自分の所有になる

デメリット


  1. 長期間にわたる契約を結ぶ必要がある
  2. 契約満了後の売電収入は激減する
  3. 費用回収が難しい場合がある(10年など長期間にわたる契約期間中、ずっとリース代金を支払う必要があるが、発電によって契約者が得られる経済的な利益である「発電量」の保証はない)

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※よく検討したうえで自分に合ったソーラーの設置方法を見つけましょう。

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