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2021年1月8日

今日の本76(ルージュ硝子の太陽)

おはようございます。寒波です。朝から洗濯物が凍ってました。びっくり。寒いはずですね。
今日の本は、誉田哲也さん、ルージュ硝子の太陽、です。ジウシリーズとのコラボ作品です。双子作品として、同時出版された、ノワール硝子の太陽、があります。ルージュは姫川玲子シリーズ、ノワールがジウシリーズのお話です。作品ミックスで、どちらにも東係長、姫川主任、が登場します。東と姫川、視点が違うだけでお話もだいぶ変わります。どちらから読もうか迷うところですが、姫川シリーズの方から読むほうが面白いかな、と二冊の読み比べがお勧めです。今日は、ルージュの方を紹介したいと思います。ノワールはまた次回にて。
♯誉田哲也 ♯ルージュ硝子の太陽

世田谷区祖師谷で起きた母子三人惨殺事件が起きた。被害者が地下アイドルだったのもあり、世間の注目が集めていたが、遺体を徹底的に損壊した残虐な犯行を前に捜査は暗礁に乗り上げる。調べていくうちに、未解決だった二十八年前の一家四人殺人事件、それと酷似することが判明するも、その裏には米軍関係者の影・・・・在日米軍、日米地位協定をめぐる政治的な闇が存在していた。米軍が絡んでくる事件は闇に葬られたり、なかったこと、とされることが多い。それで悔しい思いをした警察官も多いだろう。沖縄普天間基地の問題にも焦点をあて、軍隊のあり方、安保条約のありかた、法律の改正のデモ、色々な方面からの想いが込められた一冊です。姫川と菊田は事件を解決し犯人を逮捕することができるのでしょうか?
また、作中には関係人物として、「歌舞伎町セブン」という歌舞伎町で暗躍する殺しのプロ集団も登場します。ジウシリーズでは「新世界秩序」というグループと対立しているグループとしてでてくるお馴染みの七人組です。中でも「欠伸のリュウ」は死因を心臓発作にみせかけて殺すことができるというプロ中のプロ。歌舞伎町セブンは、法で裁かれない悪人を暗殺するダークヒーローとして登場します。ノワールでは「歌舞伎町セブン」が大々的に登場しますが、ルージュではちょこっと出てくる程度です。姫川たちが捜査している間に歌舞伎町ではこういうことが起こっていたんだと、ルージュを読んだ後でノワールを読むと感じるでしょう。また、東係長と姫川が接触するシーンは、東視点か姫川視点かの違いだけで、ほぼほぼ同じ文章が使われているので、ああ、ここでつながった、と発見の楽しみもあると思います。
米軍問題に関しては、アメリカから見れば、日本人が銃を持たないことには疑問を感じるのでしょう。国から銃を持つことすら認められていない、いわば自立できない「おこちゃま民族」なのかと。アメリカがいなければ何もできないのかと。しかし、実際は、日本人は銃を持って身を守ることより、国民全員で銃を捨て、各々が規律と秩序によって身を守ることを選んだ民族とも言えます。また名前こそ「自衛隊」としているが、装備も隊員の訓練も世界最高水準にあるといっていい、ここまでの完成度を持つ軍隊は、世界中を見回してもそう多くないだろう、と評価されています。加えて日本人は実に勤勉で、それは兵器の整備によく表れるのだそう。在日米軍の戦闘機の多くは、日本人の手によって整備され、実に細やかで正確、戦車や戦艦は仮に故障したとしてもとまれば済むが、戦闘機は故障が原因で墜落したり隣の機体にわずがに接触するだけでも死に直結し、脱出するにも射出座席がきちんと整備されていればの話である。米軍に整備を任される、それほどまでに日本の整備能力は飛びぬけている。米軍基地の装備は日本の影の努力によって成り立っているというのも過言ではないと思います。
賛成反対、賛否両論ありますが、米軍基地は世界中にあるので、日本だけが特別なのではない、ということを忘れずに議論してほしいと思います。
※豆知識※
「刑事は長シャリを食べてはいけない」と言われています。特に初動捜査の間は厳禁。「長シャリ」とは麺類のことで、ズルズルと引き上げて食べるその動きが「捜査が長引く」ことを連想させるという、たったそれだけの理由。実際警察の食堂には、うどんもラーメンもあるので、ゲン担ぎみたいなところがあるのでしょうね。

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