今日の本67(サラバ!)

おはようございます。人間寒いと体が動きづらくなる・・・というのは本当ですね。体の筋肉が縮こまってあちこち痛いです。暖房費がかさんでも、病気になってお医者様にかかるよりかは、ずっと良いので、家の中は暖かくして過ごしましょう。健康第一です。
今日の本は、西加奈子さん、サラバ!、直木賞受賞作です。ハードカバーでは上下巻、文庫では上中下の三巻になっています。
#kokkoさんの今日の本 #西加奈子 #サラバ!


【魂ごと持っていかれる物語】
「サラバ」その言葉の力に、普段なにげなく使っていた言葉の力に、こんなにも考えされられたのは初めてだった。
上巻、少年期、幼い主人公が友達とのかかわりあいの中成長していく様は、とても面白く楽しく読めます。最後まで読むと、ああ、ここでお話が終わっていたら、どんなにか幸せだっただろうか。と思ってしまう箇所です。中巻、青年期、主人公にいろいろ試練が降りかかってきます。読むのが途中で辛くなるほどの言葉の力強さに、作者の想いが痛いほどに伝わってくる箇所です。下巻、最初幼かった少年が、中年のおじさんに。黄金期から底の底まで衰退していく様は、無様で情けなくて哀しくて・・・読みたくなかった。人生とは楽しいばかりではない。辛いこともたくさんある。辛い事の方がむしろ多いだろう。無邪気な子供を見ていると、人生はけっこう辛いんだ、と伝えたくなる。楽しいのは何も考えなくても生きていけるのは庇護者がいるからなのだと。頑張って頑張って、しんどくなって、何かにすがりたくて、宗教団体に所属するようになる、というのは一般にもある。信じて信じてそれが生きる糧となって人生が輝くのなら、それもいいのだろうと思う。ただ、縋り付くだけ、同じような人を見て安心するだけ、なら、怖い。
「サラバ」の意味とは、きっと人それぞれだ。過去を断ち切って人生を仕切りなおそうと思い過去に「サラバ」する人。過去に固執し現在に絶望し今を「サラバ」する人。あなたはいったいどう受け止めるだろうか。生きるとは何なのか。何のために生きているのか。生きていくうえで永遠に問い続けるだろう課題。物語に魂をもっていかれて、戻ってこれなくならないように。言葉の破壊力が半端ない「サラバ」、心して読め。
一番良かったのは、芥川賞作家ピース又吉直樹さんの解説です。とても客観的に書かれていて、読んだ後に息切れ気味だったのでとても助かりました。こう読んでみては?というアドバイスもあり、自分とは違う見方にも気がついたりし泥沼にハマっていた箇所では、救われた部分もあります。物語に入り込みすぎになりがちな人には、とても良い消火剤になると思いますよ。

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