LFORT BLOG

2020年11月27日

今日の本65(ネクロポリス上下巻)

おはようございます。今年はマスクと手洗いうがいの効果があったのか、例年よりもインフルエンザの感染率が9割も減ったそうです。手洗いうがい、細かいですが、基本がやはり大事なのだな、と思いました。
今日の本は、恩田陸さん、ネクロポリスの上下巻、です。
♯恩田陸 ♯ネクロポリス

【再開したい人は誰?】
世界のどこかにある、懐かしい故人と再会できる場所「アナザー・ヒル」。ヒガンと呼ばれる11月から冬の間だけ行われる祝祭の期間にだけ、入山許可証を手に入れることができた人間だけが、アナザーヒルに船で訪れることができる。
入口には日本の大きな朱色の鳥居にヒガンという期間という概念、街の雰囲気や紅茶好きはイギリス、祝祭の雰囲気はメキシコの死者のお祭りのようだけれども、どれも違うこの世界。死者は実在し普通の人と何ら変わらない。知らない人から見たら、死者とではなく、親しい人同士がおしゃべりに興じているようにしか見えないだろう。
死者はアナザーヒルにずっといられるわけではなく、その先の死の世界への通過点がアナザーヒルなのだ。だから人々は親しい人が亡くなると、死者の国に行ってしまう前にヒガンに参加する。死者と生きている人の境目がない習慣に最初はびっくりするだろう。死は悲しむものではないということにも。
死は悲しいものなのか自分にはまだわからない。初めて参加したお葬式で、こんなにも大勢の人が来ているのに、本当に死んでしまった人に会いたくて会いたくてたまらないという人は本当に数えるほどだったのに驚き、温度差を嫌というほど感じたのを幼心に覚えています。いったい何の義理でこの人たちは自分の時間を割いてまで参加しているのだろうか?不思議で不思議でたまらなかった。
かといって、わんわん泣いているだけで別れの時間が終わってしまうというのもどうなのだろう…死者からしたら余計に悲しむのではないだろうか?楽しい思い出をずっと覚えておきたいから、自分の中ではずっと楽しく笑っていてほしい。だから泣くよりも、一緒に過ごした楽しい時間がどういう風だったのかを伝えたい。どんなことが好きでどんなことが楽しいと思っていてくれたのか。もしかしたら誰も知らない一面を伝えられるかもしれない。それが残されたものの務めだと私は思う。

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