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2020年11月26日

今日の本64(美しきもの見し人は)

おはようございます。もう初冬の訪れが来た感じですね。風邪も流行っているようなので、お体ご自愛下さい。おでかけにはマスクを忘れずに。
今日の本は、篠田真由美さん、美しきもの見し人は(うるわしきものみしひとは)、です。
「建築探偵桜井京介の事件簿」シリーズが有名な作家さんです。カラクリや建築好きにはたまらないシリーズです。この本は、「さいはての館」シリーズ第二弾、長編ゴシック・ロマンスです。
♯篠田真由美 ♯美しきもの見し人は

【それぞれの女性の究極の愛のカタチ】
孤島にあるお屋敷が舞台。昔は島民もいたが、過疎化が進み集団移住し、残ったのは東京から移り住んだ作家の一族のみという島だ。
作家である元当主の蘭堂エイトは、屋敷の自身の書斎で「昇天」したという。「帰天」ではなくキリストと同じ「昇天」。目の前で消えていなくなったというのだ。書斎の扉には取っ手がなく、中から押し開けることができない構造になっているうえに、図書室につながっており、図書室の鍵は支所の宗方しかもっていない。当時、書斎と屋敷と島の三重の密室となっていたなかで、エイトは忽然と姿を消したという。
現当主の蘭堂キアラに、遺産を狙うエイトの忘れ形見という人物の調査を依頼され島にやってきた探偵が主人公。
もともと屋敷にいたのは、キアラ、シスターのスール、司書の宗方、メイド頭の一色、料理人の見城、メイドの紅子。自分(探偵)と同時期に外からやってきたのは、自称編集者の石黒、エイトの忘れ形見という洋子だ。
屋敷に住まう女性たちそれぞれに秘め事があり、他人にそれを暴かれるのを恐れている様子だった。それでも各々エイトを敬愛しており、エイトは聖人君主で昇天したと口を揃えて言う。だが、人間が消えるということは簡単なことではない。探したが、隠し扉や抜け道も見当たらない。
女性たちが隠していることとは?
エイトは本当に奇跡を起こし昇天したのか?
はたまた三重の密室の中で殺害されたのか?
その痕跡は?
自分が見出した先に何があるのか?
謎が謎のままだったり、謎がさらなる謎を生んだり、なんとも後味の悪さを感じる人もいるだろう。本当に終わったのか。すべては女性たちの深い深い愛、愛するがための行動、ただただ愛のため、切ないまでの他人に理解されなくても自分の心のまままの行動。私がそれを理解するにはまだまだ人生経験が不足しているのかもしれない。またいつか再読してみようと思う。

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