LFORT BLOG

2020年11月5日

今日の本56(鍵のかかった男)

おはようございます。朝夕寒い日が続いていますが、徐々に、気候の変化にだいぶ体が慣れてきた頃でしょうか。暑かったり寒かったりと、人の環境対応能力はすごいなぁ・・と思うこの頃です。
今日の本は、有栖川有栖さん、鍵のかかった男(火村英生シリーズ)、です。あるホテルに五年間滞在し、ある日突然この世を去った、天涯孤独の男の人の話です。
♯有栖川有栖 ♯鍵のかかった男


舞台は大阪梅田ちかくの中之島にある「銀星ホテル」。プチ・ゴージャスで規模もそこまで大きくないが、なぜか居心地の良いと思わせるホテル、そんなホテルのスイートルームにもう五年も滞在し続けていた、梨田という現役引退をしたお爺さんが、ある日突然首吊り死体となって発見されたことから、お話は始まります。ホテルに滞在できるくらいはお金を持っていて、かといって散在するわけでもなく、ボランティアにいそしみ、その合間に美術鑑賞や音楽鑑賞に行くといった質素な生活ぶり。誰もがなぜ自殺をしたのか?そう頭をかしげる、そういう事件でした。同じホテルに長期滞在していた大物女流作家が、彼の死は本当に自殺だったのか…と不審に思い、同じ作家仲間で火村准教授とも交流のある有栖川有栖に、事件の真相を見つけ出して私を納得させてほしい、という依頼をしてきたのがきっかけで、アリスは火村とともに事件を洗い出すことになります。
警察がいくら調べても自殺、という判定しかできなかった事件。それを他殺だと直感的に思ったという大物女流作家の頼みで、いざ捜査をしようとしますが、時期的に火村は大学受験の監督員として忙しい日々を送る時期でした。仕方ないので、アリス一人で火村と合流するまでにできるだけ情報を集めようと奔走します。しかし、ホテルの従業員や常連の証言を聞いても、警察と同じ自殺、という結論にしかいかない。それでも細い糸を探すように、どんなにしょうもない会話でもいいからと、いろいろ聞いていくと・・・梨田という人物像が最初とどんどん変わっていきます。波乱万丈な人生が徐々に紐解かれていきます。700ページを超える長編ですが、前半半分はアリスが一人で頑張る感じです。
エラリークイーンの十八番の「読者への挑戦」が、実はこの本の神髄です。有栖川有栖さんも読者への挑戦をいれた作品を以前も出していますが、この長編の読者への挑戦は、結構曲者です。長編だけに、読者への挑戦が後半も後半にでてくるので、最初の方に出てきた証言や行動など忘れてしまっている部分もあります。最初から、読者への挑戦としてお読みになるのがよいと思いますよ。
犯人は意外な人物。よくあるパターンですが。そうかなぁ…と思っても、動機がわからない、そこで私は詰まってしまいました。皆さんは、火村が解答を言うまでに真実にたどり着けるでしょうか?頑張ってく見てください。

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