LFORT BLOG

2020年9月29日

今日の本50(君の隣に)

おはようございます。九月もあと二日ですね。季節の移ろいは早いものです。あれほどエアコンがないと過ごせなかったうだるように暑い夏が過ぎ去り、今は窓を開けるだけで気持ちの良い風が入ってきます。お出掛けするにもいい時期になりましたね。近所を散歩するだけでも気持いいです。年中この気候だったらいいのに・・・と心から思います。
今日の本は、本多孝好さん、君の隣に、です。自分が命に代えてでも守りたいもの、母と娘の物語です。
♯本多孝好 ♯君の隣に

「人は最期はしかるべき場所に帰る」最後にはその場所に帰っている。そういう場所がだれにでもあるんだと思う。それは誰にも代えることがない大切な人・・・「君の隣」だ。
孤独な少女、翼。二年前の小学校四年生まで根暗でよく授業を抜け出し逃げていたが、突然明るく優しい人気者に変身した。いつも彼女の周りには人がたくさん集まり、彼女はクラスの太陽のようだった。変わったきっかけは何なのか。彼女が変わろうと大変な努力したのを知っているのは、授業を一緒にサボっていた友達だけだ。今、彼女の周りでは、彼女の本当の顔を知るものは、ほとんどいない。
変わったきっかけは、彼女の大切な人が消えたこと。その直後から、彼女の周りにはその大切な人が残した三人の大人がいてくれた。いずれも寂しさを抱えた人だけど、彼女を大切に想う優しい人たちだ。その人たちに守られて過ごした子どもだった自分の二年間。大切な人が自分に残してくれた大切な財産だ。だからこそ、彼らにとっても大切な人の代わりになろうと必死で努力した。
「黒い魔法」相手の中に、自分への愛情があることを前提に初めてかけられる魔法。大切な人は、「黒い魔法」を彼らにかけたんだ。翼の手元に三人が残るように、自分の存在を消したんだ。自分がいつか翼の元に帰ってくるかもしれない、自分の消息が明確にならない限り、そういう思いが彼らを強固な絆で繋ぎとめ続けるはずだ。
その黒い魔法が解ける時、三人はそれぞれの場所へ帰っていく。いつまでも魔法で縛ることはできない。翼の元から去っていく。それは、しかるべき場所、何にも代えられない場所、必然的に戻る場所へ。翼の隣ではない、誰かの隣へ。いくら望んでも自分の隣じゃない、誰かの隣へ。それでもいいと思えた。もうたくさん貰ったから。それでもいいと思えた。自分の大好きな人の幸せを願うから。そう思えるくらい自分は成長したから。もう大丈夫。きっと大丈夫。いつか自分も見つけるだろう。君の隣に。

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