LFORT BLOG

2020年5月29日

今日の本24(その可能性はすでに考えた)

おはようございます。日差しが強いですね。外に出るときは帽子をかぶるか、日傘をさしましょう。熱中症は軽く見てはいけません。自身も熱中症で入院したことがございますので。お部屋の中でも熱中症は起こります。水分補給は早めに、早めに、です。
今日の本は、井上真偽さん、その可能性はすでに考えたです。探偵が早すぎる、というドラマが以前やっていたんですが、その作家さんです。タイトルが奇抜で珍妙。ミステリーの新しい切り口をみせてくれる作家さんです。
#その可能性はすでに考えた #井上真偽 #講談社文庫 #探偵が早すぎる #ドラマ化

「人智の及ぶあらゆる可能性をすべて否定できれば、それは奇蹟と言える」そう宣う探偵の名は、上笠丞(うえおろじょう)。奇蹟現象の発見に情熱を燃やす変わった探偵だ。容姿端麗、髪の毛はブルー、加えて瞳は右は翡翠、左はターコイズブルーのオッドアイ、無駄な知識を溜め込んでいて色んな分野に精通していて博識だが、服装は超へんてこりんで、正直ちょっと変な人にしか見えない。自分だったら事務所をくぐって、すぐ回れ右して帰るであろう(笑)
ある日、一人の女性が不可能と思える犯罪を立証してほしいと依頼があった。十年以上も前の事件で生き残りは彼女だけ。証拠も少なく彼女の記憶が一部飛んでいるというおまけ付き。
彼のスタイルは、全ての可能性を列挙し否定していき、最後に残る可能性があるか考察するというスタイル。彼女に渡した報告書も何百ページにも渡る膨大なものだった。説明だけで何日もかかりそうな報告書で、依頼人もびっくりだろう。
一風変わった彼の推理スタイルを嫌う人間もいる。推理をするたびに、「考え漏れ」があるんじゃないかとわざわざ推理合戦に参戦するものもいるほどだ。参戦するほうは、可能性を提示すればいいだけで、その可能性が完全に否定できばければ探偵の負け。ほんの少しでも可能性のあるトンデモ推理を引っさげて次々とやってくる。完全なるハンディ戦。しかし挑戦者の推理披露後、探偵の放つ言葉は、「その可能性はすでに考えた、報告書の三百九十ページを見給え」と本当にありとあらゆる可能性を報告書に列挙しているのだ。
ミステリーでまだこういう切り口があったのか。驚いてしまった。
バチカンのローマ教皇庁には、信者の報告した「奇蹟現象」の真偽を審査する「列聖省」という部門がある。そこで「奇蹟」が認定されたときに使われる伝統的な表現が「超自然と確認された」。あらゆる自然、あらゆる人為による可能性を否定できれば、それはすなわち超自然、奇蹟ということになる。
バチカンの職員でもなく、それと同じことを行う一般の探偵。彼がなぜ奇蹟を追い求めるのか。そこまでこだわる理由とはなんなのか。「多重解決」ミステリを一読味わってみてはいかが?


ドラマ化された、探偵が早すぎる、面白かったです。
#滝藤賢一 千曲川光役
#広瀬アリス 十川一華役
#水野美紀 橋田政子役
犯罪が起こる前に推理して止めてしまうなんて、そんな探偵規格外でしょう。うえおろさんも十分規格外ですが。珍妙なタイトルにも引き込まれに考えますね。

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