今日の本180(後妻業)

おはようございます。今日は朝から事務所の大掃除です。自宅の大掃除もしなくちゃ・・・と思いつつも、のばしのばしになってしまっています。今年もあと少しです。忙しい日々が続きますが、良い年を越せるよう、頑張りましょう。
今日の本は、黒川博行さん、後妻業、です。「後妻業の女」として映画化、「後妻業」としてドラマ化、されています。
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【爺を騙すのは功徳や。たとえ一月や二月でも夢を見られるんやからな】
ターゲットは女より男。
それも妻に先立たれた老人。
彼らはイベントやパーティーにせっせと参加し、紹介された相手の容貌や気立てがどうあろうと、ひと言優しい言葉をかけられれば、ほぼ例外なく交際を望んで驚くほど安易に金を出す。子どもや孫に資産を残してやろうという考えは薄く、老い先短い現世に固執し、孤独が癒されさえすれば、あとはどうでもいい。そう思う人間は少なくない。

寂しい男ほど騙しやすいものはない。

柏木は結婚相談所「ブライダル天祥」を開き、その後「ブライダル樹祥」「ブライダル微祥」と三店舗を構え、世間は不況というが、結婚相談所が経営的に危うくなったことはない。これからの高齢化と介護社会を見越した隙間産業なのである。
結婚相談所のエースは小夜子。
柏木がこれといった会員を小夜子に紹介する。
小夜子は後先短い爺を色で落とし、その対価として財産を頂戴する。
おれと小夜子はバディだ。
だから小夜子が稼いだ金も折れである。
金が余りある爺らを幸せに騙して、金を根こそぎ巻き上げる、後妻業という名の立派なサービス業だ。

結婚相談所と司法書士。
後妻業で稼ぐには都合がよろしいな。
そういってきたのは、刑事崩れの探偵だった。
小夜子のカモになった爺の娘に頼まれて事件を追っているうちに、小夜子のカモになったのはその爺だけではないことがわかってきた。名字が変わっている回数+公正証書で内縁の妻として遺産を相続した回数、併せたら片方の手では足りない。

この女は何人の爺を騙したのだろう。
この女はいくら稼いだのだろう。
この女はどれだけの相続人を泣かせたのだろう。
そして、この女はいったい何人を殺したのだろう。

探偵が真相に近づけば近づくほど、ガラの悪い人間がゴロゴロ出てくる。これ以上頭をツッコむと確実に身が危ない。だが、ここまで調べて引くこともできない。

柏木と小夜子の悪事を暴くことは出来るのか。

後妻業とは。
“財産目当て”で高齢男性を狙い、入籍あるいは内縁関係になったあと、遺産を根こそぎ狙うやり方を俗に「後妻業」と呼ぶ。妻に先立たれた資産家の高齢男性。寂しさから結婚相談所に登録すると、そこで待っているのは「後妻業」のプロ女性たちだ。長い人生の経験もあり、仕事を通じて見識も持っているはずの高齢男性が、なぜいとも簡単に騙されるのか。老いらくの恋は甘美で、そうそう抜け出せないものなのかもしれない。

筆者は、実際の事件をモデルにこの本を書いたのだそうです。
それは、関西地方の元公務員が巻き込まれたもの。先妻と死別した彼が91歳で結婚相談所に登録すると、そこに近づいてきたのが78歳の女性(小夜子のモデルとなった人物)。あるとき、2人で公園を散歩していると、男性が倒れた。そして、その女性は無理やり自宅に連れ帰って、そのまま放置したのである。ところが、その倒れた光景を近所の人に目撃されていたことがわかり、しかたなく救急車を呼ぶ。もっともすでに手遅れで、男性は人事不省のまま半年後に亡くなった。
「すると、その女が『籍は入れていませんが、こういうものがあります』と、公正証書遺言をタテに遺産の独り占めを主張してきました。当然、男性の娘姉妹は驚きます。彼女たちは『1億円ぐらいはあったはず……』と話していましたが、父親のマンションに行くと、預金通帳や有価証券が入っていたはずの金庫には穴が開けられて空だったそうです。後の調査で、彼女の周辺では過去10年だけで4人の元夫が死亡していたことがわかりました」「似たような事件が世間にはある。この小説が警鐘になってくれれば」(黒川氏)

映画化「後妻業の女」

ドラマ化「後妻業」

映画予告編。

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