今日の本140(円卓)

おはようございます。今朝はもわっとした空気で、長時間マスクをしていると、ふらっときそうな空気の重さですね。熱中症にならないように気を付けてください。
今日の本は、西加奈子さん、円卓、です。
#kokkoさんの今日の本 #円卓 #西加奈子

【こっこ8歳、好きな言葉は、孤独】
公団住宅で三つ子の姉と、両親、祖父母に愛されて暮らす「こっこ」、こと、渦原琴子は、毒舌で偏屈で硬派な、”孤独”に憧れる小学三年生である。
こっこの日常は、不満と問題、驚きと発見、の連続だ。
ジャポニカの「じゆうちょう」。
そこに、こっこは、せっせと気に入った言葉を書き溜める。
「ものもらい」
同じクラスの女子が眼帯をつけて学校に来て覚えた言葉。自分も眼帯付けたい。ものもらいという病気を患ったら、あの、白くて格好のいい「がんたい」を、目に装着でき、片方の目だけで、世界を見ることができる。そして、こっこは言いたい。
わたくしにちかづいたら、うつるのよ。どうかひとりにして。
それによって得られる孤独を思って、うっとりする。ああ、ひとりぼっちのわたくし!!!

「うるさいぼけ。」
こっこの口癖である。
どっちかっていうと、発音的には「うっさいぼけ」である。
こっこは孤独になりたい。誰からも理解されず、人と違う自分を持て余し、そして世界の隅っこで、ひっそり涙を流していたい。凡人にはわからぬ気持である。

渦原家は大家族である。
そんななかで、「孤独」は訪れない。
渦原家のテーブルは、潰れた駅前の中華料理屋「大陸」からもらってきた、円卓。とても大きいから、六畳の居間のほとんどを占拠している。とんでもない存在感。そして、深紅。そこに、父、母、みつご、祖父、祖母、こっこ、の八人で座るのだから圧巻である。そこで交わされる会話は、凡人の会話で、こっこはいつも内心毒づく。「このぼんじんめらが」

「いまじん」
想像する。英語。
夏休みに覚えた。
ジャポニカは必要なかった。「いまじん」は美しく凛として、こっこの脳内で光っていた。
自分が思って言うたことに、責任を持たなあかん。自分の行動が相手がどう思うか、想像せなあかん。
自分がカッコええと思ってゆうたことも、もしかしたら相手は嫌やと思ってるかもしれん。
「いまじん」
急に自分が何も知らないことが多すぎると気がつく瞬間。
そのときに孤独がこっこを襲う。
寂しい。
ひとりがもどかしい。
孤独。
それを願っていたころのこっこと、この夏を過ごしたこっこは、違った。
「いまじん」
小学三年生の、心の中で葛藤しながらも成長していく様。
小学三年生を経験した人に、読んで欲しい一冊です。

芦田愛菜ちゃん主演で「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」という題名で映画化されています。このころはまだ幼い愛菜ちゃんですが、演技力、さすがですね。

【うるさいぼけ。なにがおもろいねん】
苛立ちも、笑いも、怒りも、めっちゃ大阪弁!!見た目はキュートなこっこが放つ毒舌をご覧あれ。

コロナ感染症対策

コロナ感染症対策として検温・マスクの着用・手指の消毒等のご協力をお願いいたします。万全の対策をしてお待ちしています。ご安心してご来場・ご来店ください。