今日の本132(青空の卵/子羊の巣/動物園の鳥/ひきこもり探偵シリーズ全三巻)

おはようございます。じめっとした暑さが続きますね。雨も降ったりやんだりで憂鬱なお天気です。クーラーを適度に使用して、日中の暑さから身を守りましょう。
今日の本は、坂木司さん、ひきこもり探偵シリーズ、青空の卵、子羊の巣、動物園の鳥、の全三巻です。坂木司さんのデビュー作でもあります、青空の卵は、ドラマ化もされています。大人になるということはどういうことなのか、考えさせられるシリーズです。

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【大人の視点と子供の純粋さ】
外資系の保険会社に勤める僕・坂木司には、一風変わった親友がいる。
​自称ひきこもりの鳥井真一。引きこもりと言っても、自宅でコンピュータプログラマーの仕事をしていて、甲斐性がないわけではない。外に出ない代わりに、趣味は全国各地の銘菓を通販で取り寄せること。そしてかなりの料理好きである(腕前も上々)。
ただ、複雑な生い立ちである鳥井は、外部との接触を極力避け、僕を通じて世界を見ている。
そんな鳥井の関心を外の世界に向けようと、鳥井の家にいき、鳥井の作るご飯を食べながら、身の回りに起こったちょっと不思議なこと、を喋ることを日課にしていた。
鳥井は、頭の回転が速く、わずかな情報から物事を推理することが出来る。だが、外に出て実際現場を見なければわからないこともでてくる。嫌がる鳥井を外に出す口実として、なぞ解きを用意するのが僕の使命だ。

外に連れ出し、外の世界に彼を触れさせるのは心地よかった。
世界は広いんだよと、僕が教えてあげたかった。
ああ、僕がいてあげないと、と思ってた。
けれども不安がいつもついて回っていた。。。

いつか、僕を頼ってくれることがなくなってしまうのではないか。
いつか、僕のもとから飛び立ってしまうのではないか。
いつか、僕ひとりだけのものではなくなってしまうのではないか。
いつか、外の世界に羽ばたいていなくなってしまうのではないか。

外に出る機会が多くなるにつれ、鳥井のもともとある魅力を知った人たちが、自然と鳥井の周りに集まってくるようになってきた。僕としか約束のなかった彼が、ほかのだれかと約束をしたりしだした。
いつもいた僕の場所に、違う人間がいる。
嬉しいけれど、悲しい。
悲しいけれど、喜ばなければならない。

僕たちは少しずつ大人になっていく。
いつまでも子供のままではいられない。
大人になる。
それは苦しくて哀しくて。
いつまでも子供の時のように一緒にいられない。
いつまでも子供の時のように二人だけではいられない。

大人になる。
それはいつか訪れる別れのための成長だ。
それなら大人になんてなりたくない。
泣きながら、そう答えたのは、僕がどうしても手放したくなかった親友だった。
でもいつかは大人になる日がくるのだ。
その時に僕がそばにいられたらいいけれど、いられなくなったときのために、僕はキミを大人にさせる。
僕がいなくても大丈夫なように。

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