今日の本126(何様ですか?)

おはようございます。今日は風があって、暑いですが、風があると体感温度というのは違いますね。でも気温は高くなるようなので、日影を歩きましょう。
今日の本は、枝松蛍さん、何様ですか?、です。
#kokkoさんの今日の本 #枝松蛍 #何様ですか?

【世界を外部から眺める透明な観察者として存在し続ければ、やるべきことは自ずと明らかになるよ・・・】
平林は、義父に殴り殺された弟”ユウちゃん”を内面化し、その囁きに従って”ファイナルプラン”なる大量殺人計画を遂行しようと、着々と計画を進めていた。殺人者は見た目が綺麗でなければならない。殺人者には華麗なるエピソードがなければならない。そうでなければ、忘れ去られ、注目も浴びず、記憶から抹消されてしまうだろう。
眉目秀麗、だけれども性格的に真反対の二人。
生徒会長を務める倉持は意識が高く社交的、平林は好んで孤高を貫く一匹狼。
倉持は意識的なのか無意識なのか、平林が孤独から解放されるよう世話を焼くのだが、平林にとっては迷惑千万。平林にとってクラスメイトは価値のない見下す存在でしかなかった。そのなかでも、倉持は、
悪い意味で元気で、
悪い意味で積極的で、
悪い意味で人情味に溢れ、
悪い意味で交友関係が広く、
悪い意味で博愛主義者であり、
悪い意味で勉強熱心である。
そのため、
衆愚の民にとって魅力的に見えるのか、妙に人望があるから、始末に負えない。
高校生のカースト制度。お洒落でイケてる子たちは上の方。地味でイケてない子は下の方。普通の子は真ん中。自分がどの階層にいるのか、わりと把握している子が多い。ここの階層にいるからまだまだ下がいるからと安心したり、上の階層の子と仲良くすることで自分の価値を上げ階層を登っていく子もいる。そもそもカースト制度が出来上がる学校は、モラルが低いことが多いようだ。逆に言うとモラルの高い学校は比較的カーストはないと言えるだろう。たいがい学校の偏差値に比例して、低い学校ほどカースト制度が根強い傾向があり、学校内での階級によって過ごし方や実のふるまい方を変えなければ、下手をすれば学校に通えなくなったりする。それほどまでに影響力のあるものなのだ。
【ほんとうに、何様ですか?】
よくもここまで、クラスメイトを卑下できるものだと、読んでいてびっくりされるだろう。いったい何様ですか?一方で、ああ、こういう子いたよね、と思われる方もいるだろう。自分以外は存在価値のない屑だと思い込み、自分の過去の辛いことから脱却するための道具として使おうとした、平林。しかし、最後の最後で後悔することになる。自分はクラスメイトの掌の上で踊っていただけだと。
高校生はけっして幼稚ではない。大人と子供の狭間である存在だが、子どもではない。侮ってはいけないのだ。たかが高校生、されど高校生。学園サスペンスだと思って読んでいたら、途中で天と地が引っ繰り返されて、待て待て待てぃ、とびっくりする。主人公が突然入れ替わるほどの、衝撃なるどんでん返し。これはミステリとして、アリなのかナシなのか。この結末がアリなのかナシなのか。
わたしは、個人的にナシだろうと思う。どんでん返しは綺麗に決まっても、疑問符が浮かんで消えない結末。されど高校生、だが、しょせんは高校生。底が深いのか浅いのか。

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